From:福村崇哲 オフィスのデスクより、、、
朝、コーヒーを淹れて、ふとスマホでメールボックスを開いたときのことです。
また、来ていました。 例のやつが。
件名は、「【重要】あなたのキャリアについて特別なご提案」。
開いてみると、見飽きた定型文が並んでいます。
「はじめまして、〇〇株式会社の△△です。あなたの素晴らしいご経歴を拝見し、深く共感いたしました、、、」
そして、その下には延々と続く、 設立年度がどうだとか、最近資金調達しただとか、福利厚生がどうだとかいう「自社自慢」。
で、最後は決まってこれです。
「つきましては、一度カジュアルにお話できませんか? 平日の10時から19時の間で、30分ほどお時間をいただけますと幸いです」
、、、はぁ。
思わずため息が出ました。 あなたも、こんな「スカウトメール」を受け取って、イラッとした経験はありませんか?
あるいは、ドキッとしたかもしれませんが、、、 もしあなたが採用担当者で、こういうメールを送っているとしたら。
今すぐやめてください。 それは、ゴミをばら撒いているのと同じです。
今日は、なぜ世の中のスカウトメールがこれほどまでに「反応が取れない」のか。 そして、本当に優秀な人材を口説き落とすにはどうすればいいのか。
その「裏側」をお話しします。
「共感しました」という名の嘘
まず、はっきり言っておきます。
今のスカウトメールの99%は、「思考停止」の産物です。
「経歴を見て共感しました」
この言葉、誰にでも送っていますよね? 受け取った側はバカではありません。「あ、これテンプレだな」と一瞬で見抜きます。
なぜなら、そのメールには「私(読み手)」のことが一切書かれていないからです。
書いてあるのは、「送り手(企業)」の都合だけ。
- 人が足りないから来てほしい。
- うちはこんないい会社だ(と自分たちは思っている)。
- 俺の仕事のために、お前の時間を30分よこせ。
翻訳すると、こういうことです。
見ず知らずの他人が、いきなり道端で声をかけてきて、 「僕、すごくいい男なんです! 君のことよく知らないけど、見た目がタイプだから結婚して! ついては今から30分、俺の自慢話を聞いてくれ!」
と言っているのと同じです。 気持ち悪いですよね?
これをビジネスの現場で、平気な顔をしてやっている企業があまりにも多い。
これでは、優秀な人ほど逃げていきます。
では、どうすればいいのか?
答えはシンプルです。 「ダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)」の原則を応用するのです。
もしあなたが、本当に欲しい人材を振り向かせたいなら、次の3つの鉄則を守ってください。
反応率を劇的に変える3つの鉄則
1. 「共感」ではなく「リサーチ」を示す
「共感しました」なんて抽象的な言葉は不要です。
「GitHubのこのコードを見ました。この実装のアプローチは非常に論理的で、弊社の抱える〇〇という課題解決に近いと感じました」 「Noteに書かれていた『〇〇』という記事の、特に第3章の視点に驚かされました」
ここまで具体的に書いて初めて、相手は「あ、この人は本当に自分を見てくれている」と感じます。 コピペでは不可能な、「あなただけ」へのメッセージにするのです。
2. 「会社の説明」ではなく「相手の未来」を売る
人は、他人の自慢話になんて興味がありません。 興味があるのは、「自分にとってどんなメリットがあるか」だけです。
「うちはこんな会社です」ではなく、 「あなたがうちに来れば、今の環境では得られない『〇〇』というスキルが手に入ります」 「あなたの今の不満である『△△』が、うちならこう解消されます」
と、相手の人生がどう良くなるのか(ベネフィット)を語ってください。
3. 「時間を奪う」のではなく「価値を与える」
「カジュアル面談30分」は、相手にとってコストでしかありません。 得体の知れない相手に時間を差し出す理由がないのです。
オファー(提案)を変えてください。
「面談」ではなく、相手が興味を持ちそうな「業界の裏情報」や「特別なキャリアレポート」、あるいは「社長との食事(もちろん奢り)」など。
相手が「えっ、いいんですか?」と身を乗り出すような抗えないオファーを提示するのです。
採用活動とは、セールスそのものです。
商品を売るようにお願いするのではなく、 「あなたこそが、この商品を必要としている」と気づかせること。
もしあなたが、定型文のスカウトメールを送り続けているなら、それは「私は無能なマーケターです」と宣伝して回っているようなものです。
逆に言えば、ほとんどの企業がそんなレベルだからこそ、 ほんの少し「相手目線」で文章を書くだけで、結果は劇的に変わります。
テンプレートを捨てなさい。 そして、目の前の一人に、ラブレターを書くように言葉を紡いでください。
それが、選ばれる側になるための唯一の方法です。
ー 福村崇哲
PS
結局のところ、ビジネスの成否を分けるのは「書く力(コピーライティング)」です。
これを身につけない限り、あなたの「30分」は、永遠に埋まらないままでしょう。
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